梅雨のさなか
陽が沈みかけますと
紅殻格子の軒燈に灯が入ります
この時季 沈みがちなわたしかて
気ィだけは
もうお座敷に走っています

天井のひくい二階で
足袋のこはぜをかけ
着物の背縫をかるうかがとでふんで
腰ひもは息をつめ
きゅっと〆めますと
頭のさきから足の先まで
しょんと気がはいります

鏡にむこうて
毎日 日にち
あっちむいたり こっちむいたり
手なれたしたくどすのに
その日の こころしだい
同じ形にはならしまへん

今日からは 夏の季やからと
薄ものの着ものに
あんさんお手描きの
帯締めましたんどすけど
逝っておしまいやした あんさん
あの宵宮のにぎわいも
かえってきィしまへん

そうどすけど
はんなりした夕映えのひととき
着物と帯が
しっとりと背中でなじんだおり
上げた髪に手をあてて
鏡をゆっくりふりかえりますと
そこに
あんさんが
おいやしたりして



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6月7日

アマリリス

ヒガンバナ科ヒッペアストラム属 
原産地 園芸種(中南米熱帯地方)
花期間 5月〜6月
日本には江戸時代末期(1850年頃)渡来しました。私が子供の頃は梅雨時期に各家庭の庭や学校などで必ず見かけた人気の花でした。現在は改良が進み、花が大きく、色合いも豊かに八重咲きも多く見られるようになりました。
 なお、属名が変更になりましたが、旧属名のアマリリスのままで流通しています。現在の分類のアマリリス属のアマリリスは全く別種の南アフリカ原産の品種です。

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河内長野花の文化園にて

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夕映えのころ     宇田良子

茫漠の海を渡りて来しならず
南十字星(サウザンクロス)よ涙し溢る

                   福島泰樹