もし 時のながれに 淀みがあるなら

それは のどかな春の昼であらう

あの牡丹ざくらの花の散るとしもなく

散る春の昼であらう

そんな時 私は田舎の床屋の椅子に

うつらうつらしながら 失はれた青春の日を追つてゐる

遠い日の幻影

それはもう 暖もりの失せてしまつた日かげの石のやうにつめたい

鋏の音ばかり矢鱈にさせて 蟹の床屋といつた風に 下手糞な田舎の床屋

私はうつらうつらしながら 失はれた青春の日を追つてゐる


桑畑のある広い磧(かわら)の向うを 自転車がゆく


白線を巻いた帽子をかぶつた若い日の私がゆく


ああ 誰がそれを知らう

私の鬢(びん)ももはや白い

青春の名残りといつては わづかに青い髭剃りあと位のものである



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4月24日

ミヤコワスレ(都忘れ)

キク科アスター属(シオン属) 多年草
    またはミヤコワスレ属
原産地 日本(園芸種)
別名  アズマギク、野生種をミヤマヨメナと       も野春菊とも呼んでいます。
江戸時代から園芸種が栽培されていて、茶花にも使われていたそうです。名前の由来は鎌倉時代に承久の乱で敗れた順徳上皇が、流された佐渡で、咲き乱れる白菊を見て、流刑の憂さと都への望郷の想いを忘れさせてくれるほど美しいと愛でたことから名付けられた(流通業者の作り出した俗説という)、優雅な名前です。
花色は紫、白、ピンクなどがあります。

失はれた青春     田中冬二

都忘れ ふるさとを捨てて より久し

                 志摩 芳次郎

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奇跡の星植物館にて

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